給与計算を行う場合は、「自社で行う」か「給与計算を専門家にアウトソーシング」するの2パターンに分かれます。
では給与計算を代行してもらうメリットはどのようなポイントがあるのでしょうか。
ミスや間違いのリスクを無くす給与計算
自社で行う場合、給与計算に慣れていない人が行うと、社会保険料の改定漏れや住民税の反映漏れ、残業代の計算ミスなどが発生する可能性があります。
また中小企業など、規模の小さい事務所様の中には、給与計算からその他総務、経理、人事まで幅広くこなし、仕事の負荷がかかっている可能性も充分考えられます。
代行、アウトソーシングを行う、社会保険労務士などの専門家に依頼すれば、給与計算の業務には慣れているので安心して任せることができます。
費用、コストを削減し費用対効果の高い給与計算
自社で給与計算を担当者に任せた時に発生する人件費よりも、外部に代行やアウトソーシングを依頼した場合のコストのほうが安くなる場合があります。
例えば、社会保険労務士に依頼した場合のコストは、企業の従業員数にもよりますが、従業員30名程度の規模であれば、だいたい5万円~6万円程度ではないでしょうか。
しかも、社会保険労務士に依頼すると給与計算だけではなく、労務相談から社会保険等の手続きまで代行してもらえます。
また、給与計算は膨大な専門知識が必要となります。給与計算は色々な法律や知識・業務が絡んできますので、知識の習得はもちろん、常に法改正など動向を気にしている必要があります。
このように、単に計算するだけはなく、専門知識の習得、法改正情報の取得など様々な時間をかけていることになるのです。
外部に委託すれば、コストと大幅な業務時間の削減により、費用対効果の高い業務となります。不正やトラブルを防止する給与計算
給与計算だけではありませんが、経理業務などのように、お金を扱う業務を従業員に任せていると、中には不正が起こるケースがあります。
自分の給料を増やしたり、他人の手当てを増やしたりの行為も充分に考えられます。
また、従業員や経営者の給与額はとても重要性の高い個人情報です。
従業員に給与計算を任せていた場合、その従業員は経営者も含めて全従業員の給与額を知っていることになります。
万が一、その額を他の従業員に漏らすような事があれば・・・
組織風土や社内の雰囲気が悪くなる原因の一つとして、「公平感がない」というのがあげられます。
「同じ仕事をしているのに、なぜアイツの方が給料が高いのか!?」
「何もしていないのに、何であんなに給料を貰っているのか!?」
など、給与情報が漏れると社内の雰囲気も悪くなる可能性があるのです。
以上のように、外部の専門家に任せて余分なトラブルの種を取り除いたほうが賢明だといえます。
従業員の休業や退職のリスクに備える給与計算
従業員に給与計算を任せていると、例えばその従業員が、
「インフルエンザにかかったので1週間休みが欲しい」
「今月末で退職したい」
というリスクが考えられるのです。
このような際に、一体誰が代わりに給与計算をするのでしょうか。
業務引き継ぎを行うにしても、相当の時間がかかりますし、冒頭にも説明しましたが、慣れない担当者が給与計算を行うと、間違いが発生するリスクが高くなります。
まとめ
以上のように、自社で給与計算を行うということは、非常に多くのリスクを背負うということになるのです。
人材が不足している中小企業では、そのリスクは脅威です。
利益を生まない業務は、外部に依頼し、コアな業務に貴重な人材と時間を割くことを考えてはいかがでしょうか。